立体物はエッジが印象を決める。

靴を製作する上で、
最も重視しているのが木型(no,168M)

足を包み込む立体美を追求し、
曲線のバランスを整えた造形となります。

そして、この立体をより際立たせるために
欠かせないのが、
靴のエッジを引き締める、
 WELT(ウェルト) の存在。

ラッドシューズが独自に開発した木型と、
ブランドの象徴ともいえる
目付ストームウエルト。

この二つが組み合わさることで、
重厚感と上品さを併せ持つ 、
確かな存在感 のある一足に仕上がります。

靴に限らず、ものづくりにおいて
長く継承されてきた技法は、
確かな土台となります。

しかし、ただ同じものを繰り返すだけでは、
“いま” を生きる私たちにとっては不十分です。

私は、ドレス靴の普遍的な美しさと
技術を根底に置きながら、
ワークやミリタリーといった
日常に寄り添う要素を再構築し、
そこに新しい価値を生みたいと考えています。

伝統と現在をつなぎ、
形に変化が宿ることで、
革靴はただの履き物ではなく、
“今をともに過ごす一足” へと昇華します。

“ 一緒に同じ記憶を刻む ” をコンセプトに、
ラッドシューズは、ひとりではなく
“人から人へ” 手を渡しながら製靴します。

裁断、縫製、吊り込み、底付け──
それぞれの工程を担う職人の技が、
少人数で一足を完成へと導きます。

デザインで意識しているのは、
“ シーンを選ばず、オールマイティに履ける靴 ”
であること。

靴は主張のためのアイテムではなく、
洋服と共に全体の印象をまとめる
存在だと考えています。
そのうえで、最後にさりげなく「佇まい」を
決めるのが靴です。

洋服も靴も、その原型は欧米にあります。
トラッド、ミリタリー、ワーク──
“ 今 ”の洋服は、

 

 

これらの普遍的な要素を土台にしながら、
現代の空気に合わせてアレンジされています。

だからこそ、靴も同じ考えで作る。
伝統的で普遍性のあるデザインを軸にしながら、
カジュアルとドレス、その中間のバランスを探る。

そのバランスが取れた時、
“ シーンを選ばず、オールマイティに履ける靴 ”
になると考えております。

どんな時代になっても、
人が求める本質的な欲求は変わらない。

靴を身に着けることで、
全身に“ 気配 ”が纏われるような高揚感。
その感覚を生み出す靴を追求しています。

“RUTT” は、轍(わだち)を意味する
“Ruts” から生まれた言葉。

“& Co.” は “共に”。

あなたの人生の時間と、
この靴が同じ記憶を刻んでいけますように。

Engrave the memory with shoes.

                 Director     Ken Kawamura